嫉妬とはなんだろうか

自分が欲しいと思っているものを、他人が簡単に手に入れている。自分が努力しないとできないことを、他人が簡単にやってのける。そう思うと、黒い感情がこころに広がってしまう。
嫉妬とはなんなのだろうか。嫉妬を抱いて苦しむのは自分だ。嫉妬したところで、その他人を貶めることはできない。嫉妬は何も生み出さない。負の感情。なのに、なぜ嫉妬してしまうのだろうか。
他人と自分を比べても、何にもならないのはず。運。環境。能力。僕は自分の人生を生きているのであって、他人の人生では置き代わりはしない。仮定の話に意味はないはずだ。
それでも、ふとしたはずみで、嫌な感情が芽生える。しばらく、こころを支配していく。負の感情の嫌なところは、ふとしたきっかけで始まると、いろいろな記憶や考えをとりこんでどんどん大きくなっていくところだ。制御しなくてはと思っても、気がつくとその暗い快感に心を委ねてしまっている。
それでも少しは、他人と比べても意味はないと思えるようになってきた。嫉妬してしまうのは、嫉妬が意味をもつような価値観を持ってしまうからだ。その価値観は、どれくらい他人にすごいと思われるか、を重視することから始まっていると思う。もちろん、他人との関わりは大事だ。でもそれと、価値観を、自分の感情を支配する力を他人に委ねてしまうのとは違う。
他人のために何かをするためには、まず自分を安定させることがスタートだと思う。自分の心が平穏であれば、自然とまわりとも良い環境を築いていけるはず。