四六時中ぼんやりしている

僕にはなにもない。からっぽだ。これはやりたいというものはないし、これは得意だ、というのもない。そんな主張ができるような気持ちにはならない。自分を特長づけるものが備わっているという気がしない。
自分は道端に落ちている石みたいなものかな、と思う。とりあえず存在している。その意味は分からない。誰かの邪魔になることがある。多くの人は避けていく。
最近、少しずつ生活の振幅みたいなものが小さくなってきているのを感じる。頑張れるかなと前向きになったり、逆にやっぱり駄目だよと落ち込んだりすることはちょくちょくある。でも、以前のようにそれらをきっかけに調子にのったり、ぐわーと大きく落ちることはなくなった。気がつくと、すぐにニュートラルに戻っている。
自分の中で、ポジティブにせよネガティブにせよ、何かが燃えているという感触がない。いろんなことにこだわらなくなった。それが良いことか悪いことかは分からない。ただ、とりあえず動いているという意味では、一日を過ごしやすくなったと思う。最近は、起きてぼんやり動いているといつの間にか夜になっている。ただその分、夜の寝つきは悪い。
常に頭の中にもやがかかっているような感覚がある。ぼーっとする。寝てしまうわけではないのだけれど、いつも眠い。頭が冴えるときがない。
何かを書こうとすると、だらだらとネガティブなことを書き連ねてしまう。自分のことを表現するのだったら、ポジティブなことよりネガティブなことを発信するほうが良い気がしてしまう。僕は自慢をすることを嫌悪する。自分が嫉妬しやすいからか、他人が嫉妬を感じるかもしれない要素を自分から発したくないと思う。自分をポジティブにとらえて自慢の感が少しでも出てしまうよりは、自分を徹底的におとしめたいと思う。幸いと言えるかどうか分からないけれど、実際に僕はろくな人間ではない。ネガティブなところを見つけるのは、それほど難しい話ではない。自分を見つめれば見つめるほど、あらがどんどん見つかる。ろくでもない所業に思いあたる。あんなことをやるべきじゃなかった、言うべきじゃなかった、という思いがつのる。
そんな作業をくりかえしていると、段々いちいち落ち込まなくなってくる。自分はそんなものだ、分かっているよ、という気持ちになってくる。それは、良いことだろうか。少なくとも、素晴らしいことではない気がする。自分をポジティブに持っていこうという力がすり減っていくのを感じる。
僕は、僕をどこに持っていきたいのだろうか。分からない。